イントゥー・ザ・ワイルド ほか
シネマ・チェック (★=20点 ☆=10点)
| イントゥー・ザ・ワイルド Into The Wild/M |
俳優、ショーン・ペン監督作品
何もかもを捨て、アラスカを目指す若者。彼は真の自由を、真の幸せを見つけたのか?
公開中 ★★★★(TK)
ショーン・ペンというと、いまだにマドンナの暴力旦那のイメージが強く、あまり好きな俳優ではない。歳をとって『アイ・アム・サム』みたいな映画にも出ているが、いまいち感動できなかった。その彼、実は映画監督もしていて、ジャック・ニコルソンを主演にしたものなど、本数は多くないがいくつかの映画を撮っている。
今回紹介するのは、そのショーン・ペンの監督作品だが、実のところまったく期待していなかった。彼が、オスカーで主演男優賞を獲得したのは、『ミスティック・リバー』だが、もちろん監督は同じく俳優出身のクリント・イーストウッド。映画監督として大成功している彼を見て、単純に感化されて、またメガホンをとりたくなっただけかと勘ぐってしまったほどだ。
ストーリーは、ヴァージニア州の裕福な家庭に育ち、エモリー大学を優秀な成績で卒業した22歳のクリストファーが主人公。彼は、大学卒業後、銀行の預金のすべて、2万4,000ドルを慈善団体へ寄付し、自分の車も捨て、所持金すらも燃やしてしまって、放浪の旅に出る。ヒッチハイクと肉体労働を繰り返しながらアメリカを横断し、ヒッピーのカップルや妻子を突然事故で亡くした老人など、さまざまな人たちと出会いながら、アラスカへと北上していく。そして、そこで放置されていたバスを見つけて住み着くようになるが…。
初めはショーン・ペンの顔が脳裏にちらついて映画に集中できなかったが、ストーリーのおもしろさもあり、グイグイ引き込まれてしまった。なんと言っても、実話に基づいているということで、この原作を取り上げた時点で、半分は成功していると思う。ショーン・ペンは監督以外に脚本も担当しており、彼がどれだけこの話に入れ込んでいるのかが理解できると思う。
真の自由とは? 幸せとは? それらを追い求めるクリス。彼がロスの街で、お洒落なクラブで酒を飲むスーツ姿のビジネスマンに自分の姿を投影する象徴的なシーンがある。多分、大学卒業後、何の疑問も持たずに人生を歩んでいれば、自分自身も同じような生活を送っていただろう、と。
それを捨ててしまった彼は、ともすれば馬鹿げた子どもじみた奴かもしれない。しかし、自分は彼の中に「志」を感じてしまい、強い共感を覚えた。すごく日本的な感覚だが、その清い「志」によって、彼の行動は必然となり、アラスカは行かねばならない場所になる。何もかも捨て去る意気地のない自分は彼の行動は羨ましくさえ思った。同時に、こういった人間がいた事実が嬉しくもあった。
負のイメージで見始めたが、2時間20分もある長丁場の映画を、広大な大自然の美しい風景とともに、ダレることなく監督したショーン・ペンを正直、かなり見直してしまった。ということで、今月、お薦めの1本!
パール・ジャムのエディ・ヴェダーが担当したサントラも併せてお薦め!
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12月6日公開予定 ★★(TK) アメリカで人気のテレビ番組「となりのサインフェルド」のジェリー・サインフェルドが制作と声優で関わっているアニメーション。個人的には、先に公開されたアメリカのボックス・オフィスで初登場2位、その翌週1位をゲットと、通常の「初登場1位、後は順位を下げていくだけ」というパターンを破った作品として注目。大学を卒業したばかりのミツバチ、バリー。彼はこれから始まる蜂蜜作りに対して疑問を抱き、外の世界へ出ることを決意する。現代社会をちょっと皮肉ったアニメだけど、特別出演の「くまのプーさん」が、大変なことになっていて笑った! まあ家族向けの、可もなく不可もないアニメ。 |
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12月6日公開予定 ★★☆(TK) ホラーで有名なスティーブン・キングの短編を元にした作品。各地で起こっている超常現象の謎を暴いてベストセラーを連発している作家のマイク。彼の元へ「ニューヨークのドルフィン・ホテルの1408号室」とだけ記したはがきが届けられる。その1408号室は、泊まる客は生きてその部屋を出ることはないという噂の部屋だった…。サミュエル・L・ジャクソンがホテルのマネジャー役で、彼の出てくる前半はなかなかだけど、後半は…。密室劇ということで、主演のジョン・キューザックは出ずっぱりだけど、この手のホテルの恐い話を散々聞いている日本人にしてみれば、ジョンよりも稲川淳二に泊ってほしかった! |
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公開中 ★★★☆(TK) 英国文学最古の英雄叙事詩をロバート・ゼメキスが監督。彼の前作『ポーラー・エクスプレス』でも使用された、役者の動きをコンピュータに取り込む、パフォーマンス・キャプチャーの技術で、驚くべき映像を完成させた。始まってすぐは『シュレック』に出てくる人間っぽく見えてたのが、いつしかその違和感は払拭され、最後のドラゴンとの戦いのシーンは、これがCGだってことを忘れるほど。アニメだからできるカメラ・アングルに、3Dの立体感も相まって、まさに新たな映像体験! 映像だけでなく脚本もしっかりしていて、お薦めの大人向けCGアニメ。迫力が違うので、ぜひIMAXの3Dで! |
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公開中 ★★☆(JJ) エディ・マーフィーが型破りな父親役を演じてヒットした『ダディ・デイ・ケア』の続編。今作はチャーリー・ヒントンとフィル・ライアーソンが、ドジでお騒がせな父親役を好演。夏のある日、子どもたちとデイ・キャンプに出かけたはいいが、キャンプの知識、経験全くなし、というちょっと頼りない父親2人なものだから、あっという間にドタバタ劇に発展。キャンプを通してチームワークの大切さを学んでもらいたい、という父たちの思いはすっかり空回り。それどころかチャーリーはキャンプ続行のため、彼と絶縁状態だった父親に助けを求めざるを得なくなる…。前作に比べるとハチャメチャさに欠けている印象。 |



