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2008年04月15日

ゴーン・ベイビー・ゴーン

今月のムービー・レビュー
Gone Baby Gone/MA
4月17日公開予定
★=20点 ☆=10点

★★★(Kit)

 2003年に公開された『ミスティック・リバー』。監督は俳優でもあるクリント・イーストウッドで、アカデミー賞では、作品賞など6部門でノミネートされた話題作。その原作者、デニス・ルヘインのハードボイルド作品『私立探偵パトリック&アンジー』シリーズの『愛しき者はすべて去りゆく』が映画化されたが、監督はなんと俳優のベン・アフレック !
 その『ミスティック・リバー』で、アカデミー賞を受賞したショーン・ペンも、昨年『イントゥー・ザ・ワイルド』を監督していて、ここ最近、俳優が監督するのが流行のようだ。
 今回の『ゴーン・ベイビー・ゴーン』は、ベン・アフレックの初監督作品になり、主演は弟のケイシー・アフレックと、兄弟映画。『ミスティック・リバー』を観た人なら分かると思うが、この映画も『ミスティック・リバー』同様、かなり重い映画だ。
 ストーリーは、ボストンが舞台。ある少女が誘拐され、その叔母と叔父が私立探偵のパトリックと、そのガール・フレンドであり助手でもあるアンジーに調査を依頼する。その少女の母親は仕事もぜす、麻薬に溺れ、子どもの面倒などろくに見ることもしない酷い母親だった。そして、依頼を引き受けた2人は、地元出身のコネを使って捜査を続けるうちに意外な事実を発見する…。


今月のムービー・レビュー

 ベン・アフレックは、ボストン出身ということで、この原作を選んだと思われるが、同じ原作で、舞台も同じボストンの『ミスティック・リバー』が成功しているだけに、その成功にあやかろうとしているのではと疑ってしまう。もともと、俳優としてのベン・アフレックはあまり好きではない。どうも彼が出てくると映画のランンクが下がるというか、B級臭が漂ってしまう。
 今回は弟のケイシーが主役だが、正直お兄ちゃんよりかなりいい ! このところブラピの『ジェシー・ジェームズの暗殺』など、出演作が続いていて、注目の若手俳優だ。特に目立つ顔立ちでもなく、ごくごく普通のそこらを歩いてる若者という感じで、このようなどちらかというと地味な映画にはなじんでいる。俳優としてはお兄ちゃんより活躍しそうだ。
 そして、肝心のベン・アフレックの監督としての力量はどうかというと、思ったよりはがんばっているという印象。こういった重いテーマを選ぶこと自体、ちょっと狙った感じがしないではないが、破綻なく手堅くまとめている。メディアの反応も概ね好評のようだ。
 ただ、個人的には『ミスティック・リバー』と同様、後味の悪さが気になる。自分は、ラストで主人公のとった行動にはどうしても共感できず、最後になって主人公を見放してしまった。映画全体のトーンも暗く、ハッピー・エンドでもなく、批評家受けはいいかもしれないが、多くの人を満足させるのは難しいかも?

スパイダーウィック家の謎

今月のムービー・レビュー
The Spiderwick Chronicles/PG
4月3日公開予定
★=20点 ☆=10点

★★☆(TK)

 母親とともに新たな生活を始めるため、ニューヨークから森の中にあるスパイダーウィック家の屋敷へとやって来た双子の少年ジャレッドとサイモン、そしてマロリーの3人姉弟。ある日、ジャックはその家の隠し部屋を見つけ、不思議な本を発見する。その本には行方不明になった叔父の“読んではならない”というメモがついていた…。ファンタジーもので、やはりお子様が対象。でも、まあ普通に楽しめる。『チャーリーとチョコレート工場』でチャーリー役を演じたフレディ・ハイモア君が主役なんだけど、彼って双児だったんだ ! って思ったら、特撮でした。2役を1人でうまいこと演じ分けています。

U2 3D

今月のムービー・レビュー
U2 3D/G
4月10日公開予定
★=20点 ☆=10点

★★★★(AKE)

 あのアイルランド出身のロックバンド、U2のライブ映像が、このところ流行りの3Dで楽しめる ! U2とともに育ったオヤジ世代にしてみたら、懐かしい曲も満載で思わず涙が…。今ではすっかり世界のスーパー・バンドで、コンサートもソールド・アウト、おまけに料金もメッチャ高い、ってこともあってなかなか気軽に見ることができない彼らのライブ。それが、映画館で気軽に見られるのは嬉しいこと。でも、IMAXの方が断然お薦め ! 巨大スクリーンで迫力が違うし、たとえファンじゃなくても、その立体映像と音による新たな体験だけでも十分満足できるはず。南米の熱狂的な観客がウネるシーンも、スッゴー !

パリ

今月のムービー・レビュー
Paris/M
4月17日公開予定
★=20点 ☆=10点

★★★(PH)

 そのまんま、タイトル通り“パリ”を舞台にした群集劇。監督は『スパニッシュ・アパートメント』のセドリック・クラピッシュ。登場人物が多くて、それぞれのキャラクターをもう少し掘り下げてほしいとも思うけど、幕の内弁当系の楽しさもあり、『ラブ・アクチュアリー』系が好きな人なら気に入ると思う。まあ、全てがハッピー・エンドというわけではなく、酸っぱい人も出てくるけど、“パリ”気分は十分に味わえます。特にパン屋のオバちゃん ! いかにもパリにいそうなオバちゃん ! 笑いました。そんな大勢の登場人物が少しずつ重なっているところも好き ! 『クラッシュ』みたいなガチガチじゃないところもね。

フォゲッティング ・サラ ・マーシャル

今月のムービー・レビュー
Forgetting Sarah Marshall/MA
4月17日公開予定
★=20点 ☆=10点

★★★(TK)

『40歳の童貞男』以来、次々とヒット作を連発しているジャド・アパトー製作のラブコメ。とはいっても、相変わらずのシモネタありで、彼が製作に関わっているコメディーすべてに言えるけど、それでもただのオゲレツにならないところが、いつもながらスゴい ! ゲラゲラ笑っているんだけど、心をつかまれる瞬間みたいなものがあって、観終わった後は、爽快な気分になれる。これがポイントで、そこらのおバカ映画とは一線を画すものがある。今回も「ふられた傷心旅行先のハワイで、元カノと遭遇」と、ありがちなストーリーなんだけど、「あるある」って叫びたくなる台詞もいっぱい。